本日、午前中、待乳山聖天さんの大根まつりに参加してきました。現在、マップづくりのお手伝いをしている浅草聖天町振興会の一員として、ピンクのジャンバーを着て、聖天町にある素材、道具を活用した手作りの「革のしおり」を1000枚、配布しました。趣旨としては「皮革のまち」聖天町からの年賀状ということで、「2012」「SHOTEN」の文字と龍の絵を刻印。今年は大根が振舞われただけでなく、東北復興の物産展も同時開催したので、どうやら2000人以上の人が聖天さんに訪れたもよう。しおりも人気を博したようで、用意した1000枚はすぐになくなってしまいました。正月返上でしおりを作成した研究会聖天町チームの皆さん(+助っ人)、お疲れさまでした。今後も、このまちに溢れている皮革をはじめとするさまざまな資源を活かして、「訪れたくなる魅力的なまち」づくりを支援していきます。
第一回浅草聖天町活性化委員会
9月29日の夜、浅草馬道区民館にて、一葉桜聖天町振興会の活動の一つとして、第一回活性化委員会が開催されました。中島研究会は、今学期、この活性化委員会の進行役を務めます。第一回会議には、研究会メンバー全員で参加し、3つのテーブルに分かれてそれぞれのテーブルのファシリテーターとして、「活性化のイメージ」について、振興会の皆さんの意見を引き出し、話し合いを進めました。聖天町は基本的には問屋街ですので、一言に「活性化」といっても、それぞれ考えていることに違いがあること、他のまちとは違う考え方が必要であることなどが見えてきました。今後、委員会を月1ペースで開催して、来年度以降、実行可能な具体的なアイデアを見出していきたいと考えています。
研究会B(2)奥浅草まちづくり【2011年夏学期まとめ1】
気づけば7月も残すところ二日。3.11以降、あっという間の4ヶ月が過ぎました。短く切ない夏の本番を迎える準備はまだできていませんが、忘れぬうちに、今学期のまとめを徐々にアップしていきます。
7月28日は研究会B(2)奥浅草の最終日、奥浅草観光まちづくり協会の細川さん、橋本さんのお二人をお招きして、奥浅草のまちづくりミーティングを開催しました。まず、学生たちから、5月、6月の植木市調査の報告があり、続いて、研究会の皆で作成した奥浅草まちづくりカードを用いて、奥浅草で今後、展開していくべき取り組みについて話し合いました。【植木市リラックススペース】、【芸者さんの植木市案内】、【奥浅草日めくりカレンダー】、【fashionable poster plan】といったあたりのアイデアは、奥浅草観光まちづくり協会の方にも関心を持って頂けたようですが、橋本さんからは「事例があるということはオリジナルではない。オリジナルな提案が欲しい」「もっともっと主観を入れてほしい。自分が行きたくなるような植木市を」といったアドバイスを頂きました。細川さんからは、「今後、地域、植木屋、そして大学の三者で話し合いを進めて、多くの人にアピールする魅力的な植木市、植木市のあるまちをつくっていけたらいい」、という言葉を頂きました。今学期は、植木市で配るパンフレット製作と当日の来街者・出店者調査、そしてそれらに基づいた提案づくりが活動のメインでしたが、来学期は、是非、提案の幾つかを実現に向けて動かしていきたいと思っています。
細川さん、橋本さんも参加した、懇親会での一枚。
二つの研究会のまとめ
今学期もあっという間に終わり、もう2月になってしまいました。
二つの研究会も、それぞれ今学期のまとめ(最終発表)を行いました。
■研究会B(1) アーバニズムとプレイス
こちらの研究会では、都市デザイン、都市計画、まちづくりに関して、研究会としての研究テーマ、ないし各自それぞれの研究テーマを立てて、チームで、あるいは個人で進めてきました。1月31日の午後、その最終発表会を行いました。
今学期の研究内容は…
1 藤沢市太平台風致地区におけるクロマツ景観の分析とその保全のための提案
藤沢市の辻堂地域にある太平台風致地区は、かつては松の樹林におおわれた砂丘でしたが、戦後、住宅地開発が進み、今ではすっかり住宅地となりました。昭和30年代の風致地区指定も、宅地開発に伴い、減少が予想されたクロマツの保護が目的でした。学部3年生1名と2年生2名のチームで、1)風致地区指定の経緯、2)現在のクロマツの分布とその景観的特徴、3)1960年代以降の敷地の細分化の経緯とクロマツの残存状況との関係、4)地域における近年のクロマツ保護の活動、等について調査し、クロマツ景観を保全していくための方法について、考察を行いました。
2 藤沢総合都市計画の現代的意義に関する研究
藤沢の戦後の都市形成の基盤となったといわれ、全国的にも最初期の総合的な都市計画として言及されることのある藤沢総合都市計画(1957年制定)。今学期は主に学部2年生3名が中心となり、都市計画のイロハを学びつつ、この藤沢総合都市計画が藤沢の都市形成に果たした役割、その現代的な意義について、1)藤沢の市制以降の歩みと藤沢総合都市計画の目標との関係の解明、2)施設整備と市街化制御の両側面からの達成度の評価と空間実態の把握、3)これまでの市民満足度調査等の結果に基づいた市民からの総合都市計画への評価を通じて、考察を行いました。
3 銀座における通り、界隈ごとの景観特性に関する基礎的調査
銀座デザインルールには、銀座の界隈ごと、通りごとの特徴を踏まえることがうたわれていますが、各界隈や通りの景観特性についてはおおざっぱにしか記述されておらず、内容が不足しています。そこで、今学期は、学部3年生3名で、まずは銀座を構成する全ての通りを踏査し、それぞれの街路の景観的特徴をカルテにまとめる作業を行いました。銀座はなかなか手ごわく、まだまだ景観特性はつかめていない段階ですが、今後、しっかりと進めていく予定です。
4 湘南映画祭の可能性 〜地域ブランディングとまちづくりの複合型地域カルチャーイベントとして~
映像関係に関心があり、その方面に就職予定の湘南育ち、鎌倉在住の学部4年生が卒業プロジェクトとして進めた研究です。内容としては、実証的というよりは、提案的なもので、国内の映画祭の課題や要件等を文献や独自のアンケート調査から明らかにしたうえで、藤沢市全域を対象とした湘南映画祭の開催を、複合型地域カルチャーイベントという独自の枠組みのもとで思い切って提案しました。
5 桃園川緑道における実質的緑量と心理的緑量の関係に関する研究
これも卒業プロジェクトとして進めた研究で、杉並区の桃園川緑道を対象として、写真評価アンケートという手法を用いて、緑視率と心理的緑量、歩きたくなる意欲との間の関係について、分析しました。ただ緑が多ければそれでいいというわけではない、という問題意識のもと、緑がどうあれば緑豊かに感じられ、そしてそこを歩きたくなるのか、というなかなかはっきりとは解き難い問題に対して、正面から取り組んでみました。
6 郊外型大学キャンパスが都市形成に与えた影響に関する研究
大学キャンパスの都心回帰が続く中、郊外型大学キャンパスの評判はあまりよくありません。しかし、こうした郊外型大学キャンパスも実際には周囲の都市形成に様々に関係し、寄与していきたのではないか、という問題意識のもと、八王子市を題材にして、郊外型大学キャンパスと地域との関係を、ソフトとハードの両方から把握しようと作業を開始したところです。学部3年生の個人研究プロジェクトです。
7 地域主導の渋谷川再生を念頭に置いた河川再生事例研究
コンクリート三面ばりの渋谷川を再生させるためには、どのような行動を起こせばいいのか、を考えるために、他地域で参考になりそうな試みからヒントを得ようという研究です。今学期は三島市の街なかがせせらぎ事業に着目し、源兵衛川を中心として現地を見学し、担当者やNPO三島グランドワークの方々にヒアリングを行い、その内容をまとめました。学部3年生の個人研究プロジェクトです。
8 伝統的町並み地区における文化体験型宿泊施設の実態と可能性
こちらは研究会には所属せず、独自に卒業プロジェクトを進めた学生の成果になります。歴史的な町並みが今でも残るが、人口が減り、空き家が増加しているような地域の再生に寄与するような、交流人口の増加およびその質的高まりを目指す「文化体験型」の宿泊施設に着目し、その実態を調査しました。特にケーススタディとして福山市鞆町の「御舟宿いろは」をとりあげ、オーナーの方にご協力を頂き、滞在調査、アンケート調査を行いました。
以上です、何れの研究も(卒業プロジェクトも含む)端緒についたばかりで、まだまだこれから、という感じではありましたが、それでも報告内容はなかなか興味深く、これからが期待されます。
■研究会B(2) まちづくりの現場を支援する
もう一つの研究会では、奥浅草の聖天町を対象として、そこでの素材型地場産業である「皮革」を活かしたまちづくりの方策について検討し、昨年12月には実験的なワークショップを開催しました。1月16日の午後、浅草聖天町振興会の会合にて、ワークショップの結果と今後の活動について地元の方々の前で報告し、意見交換を行いました。地元の方が何を望み、われわれはそれに対し来年度以降、どのようなかたちで支援できるのか、いろいろと課題や手掛かりが見えた会となりました。また、来年度は、聖天町を含む浅草観音うらおよびその周辺一帯の観光まちづくりを進めるために昨年、設立された奥浅草観光まちづくり協会の取り組みに積極的に深く関わりながら、奥浅草のまちの魅力を顕在化させ、賑わいを生みだす活動を展開していきたいと考えており、早速、学生たちは協会の理事さんとの打ち合わせを開始しています。地元の期待にこたえられるよう、頑張りたいと思います。
12月20日奥浅草「皮革×オムマキ」ワークショップ
12月20日の月曜日の午後3時から、奥浅草千束通り商店街にある名店「デンキヤホール」さんにて、「皮革×オムマキ」ワークショップを開催します。
詳しくは下記、チラシをご覧ください。
hikakuomumaki
奥浅草のまちづくり資源発掘を目的とした、奥浅草が誇る食と素材のコラボレーションです。
ご関心のある方、是非、足をお運びください。
以下、ワークショップの準備風景です。
浅草聖天町のまちづくり準備会開催
2010年7月8日、浅草聖天町会の皮革関連産業のオーナーさんたちにお集まり頂き、第一回まちづくり準備会を開催しました。学部生たちが「皮革のまちの店構えの現況」、「山谷掘公園の現況」、「隅田公園の現況」について、資料をもとに発表し、意見交換を行いました。今後、聖天町のまちづくりを担う地元振興会の設立とその活動の支援を引き続き行っていく予定です。
浅草聖天町で空間調査を行いました
6月4日の金曜日の午後、快晴。研究会メンバーは手分けして台東区役所、台東区中央図書館、皮革産業資料館で文献資料などを収集したあと、浅草聖天町に集合し、第一回の空間調査を行いました。今回の目的は、皮革産業関連の店構えをしっかり記録すること、待乳山の魅力を探ること、隅田公園の利用状況を分析すること、山谷掘公園の現況とかつての山谷掘川の遺構を探ること、そして、建設途中のスカイツリーから聖天町までの距離を体感することでした。調査を終えて、程よい疲れ、のどの渇きを今回もまた、公園通りで癒したのでした。
Website開設しました。
Planning & Urbanism
都市を通じて表現される人類の味が
大らかでなつかしい
2010年4月開設の慶応義塾大学・中島直人研究室のwebsiteです。
中島直人の個人websiteはこちらにもあります。
どうぞ、よろしくお願い致します。