成熟社会 都市ストックの再編
8月 14th, 2011

まちづくり論【2011年夏学期まとめ4】

今学期の学部生向け講義「まちづくり論」は、例年より一ヶ月遅れの5月から開始しましたが、初回に集まった学生は何と500名・・・東日本大震災を受けて、都市計画やまちづくりへの関心が大きく高まっていることを肌で実感しました。結局、選抜した200名の学生とともに、都市計画やまちづくりを通じて、この震災からの復興について考える授業ということにしました。基本的な内容は昨年から引き続いて、「都市計画」と「まちづくり」という構図を用いて、それぞれの理念や方法を事例を通じて学ぶものでしたが、毎回授業の冒頭ではその週の震災復興関連のニュースを解説し、最終レポートも、復興に関するアイデアを提出するものとしました。本年度のゲストレクチャーは、長年、谷中のまちづくりに尽力されてこられた椎原晶子さん、復興のための都市計画に一家言をお持ちの首都大学東京の饗庭伸さんにお願いし、それぞれ非常に充実したお話を頂きました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。今年のまちづくり論は、2011年の今だからこその緊張感と使命感を持って担当した、個人的には大いに記憶に残る授業となりました。授業を聞いてくれた人の何人かが、実際に今後も被災地の復興や都市計画、まちづくりに関心を持ち続けて、自主的、主体的にそうした世界に飛び込んでいって、世の中の役に立ってくれたらいいな、と期待しております。

授業記録

第1回  まちづくり論序 (5月12日)

第2回  都市計画とは何か (5月19日)
第3回  近代都市計画の世界史 (5月26日)
第4回  日本における都市計画の誕生と展開(6月2日)
第5回  日本における都市計画の展開と現在(6月9日)
第6回  中間総括 地元・藤沢の都市計画を通じて (6月16日)

第7回  まちづくりの誕生と展開 (6月23日)
第8回  まちづくり事例1 鞆の浦(広島県福山市)(6月30日)
第9回  まちづくり事例2 谷中(東京都台東区)(7月7日)※椎原先生レクチャー
第10回 まちづくりの特質+まちづくり事例3 柏の葉(7月10日)

第11回  まちづくりと都市計画のこれから(7月14日)
第12回  東日本大震災からの復興を考える1(7月21日)  ※饗庭先生レクチャー
第13回  東日本大震災からの復興を考える2(7月28日) ※学生発表

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8月 11th, 2011

研究会B(1)アーバニズム(場所、風景、都市)【2011年夏学期まとめ3】

8月4日から5日まで、河口湖・富士吉田にて、最終発表合宿を行いました。
まずは、最終発表会後の集合写真をアップしておきます。

さて、肝心の研究会の最終発表ですが、発表タイトルは以下のとおりでした。

■共同研究

「GINZA PROJECT」(「裏銀座」の研究と提案)
銀座チーム:一ノ関圭斗4・佐藤あすか4・辻尚宏4・武藤尚也3・乗常航人2

「松×太平台」(辻堂太平台地区におけるクロマツ景観の分析とその保全)
風致地区チーム:横田成美4・赤松智志3・海野沙弥佳3

「391街区の保全的再生に向けた研究」
都市計画遺産チーム:小川修平4・石川亮平3・河野和彦3・河本雄介3・宮下貴裕3

■個人研究

「大学キャンパスと都市形成 八王子市の郊外型キャンパスを起点としたまち形成の可能性」
眞保梨花子4

「都市の変容とコミュニティ形成」(多摩市馬引沢地区を事例として)
大沼芙実子3

「中国における都市開発の変遷と胡同保全の事例研究」
徳永周平3

「ECOLOGICAL URBANISMとは何か?」
渡邊美香2

何れも、普段の研究会での発表とは見違えるようによくなっていて、充実しておりました。
近いうちに、レジュメをアップしたいと思います。

合宿二日目は、今年から研究会メンバーの何人かで取り組む予定の富士吉田市の中心部、特に上吉田の御師集落から浅間神社、富士山登山道等を、富士吉田市の方、観光ボランティアガイドの方のご案内で見てまわりました。富士山信仰という文化の厚みを感じた一日になりました。もう一枚、集合写真をアップしておきます。

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8月 4th, 2011

デザインスタジオ「391街区の再生」【2011年夏学期まとめ2】

池田靖史先生、登坂誠先生(日建設計)とともに担当する学部スタジオ「都市と建築」では、今学期は藤沢駅前の一角の通称「391街区」の再生をテーマとしました。391街区は、1960年代に完成した防災建築街区であり、藤沢名店ビル、ダイヤモンドビル、C-Dビルという3つのビルとそれらが取り囲む中庭(はぜのき広場)から成っており、研究会B(1)でもその保全的再生に関する研究を進めています。スタジオでは、駅前の公共性の再考(特に、3.11以降の)も念頭に置き、藤沢駅前の再生の起爆剤となるような街区のありかたを求めて、自由に計画、設計してもらいました。
8月3日の夕方には、3つのビルのオーナーさんたちにご協力を頂き、オーナーさんたちの前で学生が自分の作品をプレゼンテーションするという、大変貴重な成果発表会を行うことができました。オーナーさんたちからは、一方で実現可能性の検討、一方で若者らしい大胆さの追求という、両者を的確にご指摘いただきました。一週間前の学内最終ジュリーでは、図面等未完成のものも多く、プレゼンもたどたどしく、正直、オーナーさんの前での発表、やめた方がよいのでは・・・・とも思いましたがが、一週間後、ふたをあけてみれば、皆、立派なパネルと模型、そしてプレゼンテーションを行ってくれました。改めて、学生たちの潜在能力の高さと、教育の場としてこうした社会との接点を用意することの重要性を思ったわけです。
ご協力いただきました、各ビルの皆様、どうも有難うございました。

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