土木史研究発表会特別セッション「石川栄耀の戦災復興を巡る人物論」

6月 18, 2011 by · Leave a Comment
Filed under: イベント, 都市計画遺産研究会 

2011年6月18日、土木学会の土木史研究発表会に、都市計画遺産研究会幹事の4名が参加し、特別セッション「石川栄耀の戦災復興を巡る人物論について」というかたちで3本の研究発表を行いました。もともと、土木史委員会の幹事であり、都市計画遺産研究会メンバーの一人である大沢昌玄さんのお誘いに応じたもので、『都市計画家・石川栄耀 都市探求の軌跡』以降に各自が進めた研究成果を、これまであまり縁のなかった土木学会で一度、発表してみよう、ということで、内容は以下の3本の人物論となりました。

・中島伸「東京戦災復興区画整理における南保賀の役割」
・佐野浩祥・津々見崇「那覇の戦災復興における都市計画家・石川栄耀の役割 -花城直政との関係に着目して―」
・中島直人「都市計画事業家・根岸情治論 石川栄耀との関わりを中心として」

司会は九州大学名誉教授の秋本福雄先生、フロアには篠原修先生、佐々木葉先生、中井祐先生ほか、土木史・土木デザイン分野の大御所の先生や若手研究者が沢山おり(予想以上に・・・すみません、もっとこじんまりした会かと・・・)、緊張感を持ちつつも楽しく発表することができました。最後に秋本先生から、今回の東日本大震災からの復興と本セッションの主題との関係についてコメントを頂いたことで、気分も晴れて、大変有難く思った次第です。今後も、さまざまな場で、積極的に研究成果を発表していきたいと思っております。

佐野さんの発表

Bella metod matej .

初田香成『都市の戦後 雑踏のなかの都市計画と建築』出版

5月 28, 2011 by · Leave a Comment
Filed under: 出版 

都市計画遺産研究会幹事の一人、初田香成氏の初の単著『都市の戦後 雑踏のなかの都市計画と建築』が東京大学出版会から出版されました。これまでの都市計画史研究や都市史研究の成果を方法論的に解析・消化した上で、「都市の戦後」という未知なる領域を切り拓き、「都市の土台」に迫っていく野心作です。都市計画遺産研究会として、近いうちに、書評会を開催する予定です。

出版社書籍紹介 Bednar stefan

建築学会特別研究委員会 委員公募中!

5月 1, 2011 by · Leave a Comment
Filed under: 前現代遺産研究委員会 

「前現代の都市・建築遺産の計画学的研究」が日本建築学会[若手奨励]特別研究委員会の一つに採択されました。
つきましては、下記の要領で委員を公募しております。
5月20日が締め切りですので、奮ってご応募下さい。

前現代の都市・建築遺産の計画学的研究 [若手奨励] 特別研究委員会 委員公募

前現代の都市・建築遺産の計画学的研究 [若手奨励] 特別研究委員会では、委員を公募いたします。参加を希望される会員は応募要領に従いふるってご応募ください。

1) 主査: 中島直人(慶應義塾大学)
2) 募集人員: 若干名
3) 応募者の資格: 2011年4月1日時点で40歳以下であること
4) 設置期間: 2011年4月~2013年3月
5) 委員任期: 承認日~2013年3月
6) 活動目的:
我が国の都市空間を大きく改変したのは全国主要都市において実施された戦災復興計画である。さらに耐火建築促進法、再開発三法(防災建築街区造成法・市街地改造法・住宅地区改良法)の制定を背景に、初期のビル遺産に代表される多くの建築遺産が生み出された。ところが、戦後生まれのこうした市街地や建築物の遺産価値については、十分な議論がなされてこなかった。本委員会では、戦災復興計画が立案された終戦直後から現行都市計画体制の確立した1960年代までを「前現代期」と定義し、その間に生み出された空間遺産について、①都市景観、②建築遺産の視点から整理し、価値付けを行うとともに、その保存・活用に向けた方法を検討することを目的とする。

<応募要領>
下記の (1) (2) を記入の上、E-mailで提出ください。
(1) 本特別研究委員会名:(前現代の都市・建築遺産の計画学的研究 [若手奨励]
特別研究委員会)
(2) 応募者について:
1) 会員番号、氏名、年齢、所属、連絡先住所、同電話・FAX・E-mailアドレス
2) 専門分野 (なるべく詳細に)
3) 本特別研究委員会で果たせる役割
締切: 5月20日 (金) 必着
採否: 本特別研究委員会で選考し、学術推進委員会で承認のうえ本人に通知します。
提出先: 日本建築学会 前現代の都市・建築遺産の計画学的研究 [若手奨励] 特別研究委員会委員公募係 E-mail: hamada@aij.or.jp Ardenska operace

まちづくり展パネル「三陸大津波からの復興」

4月12日から22日まで、東日本大震災からの復興をテーマに建築会館ギャラリーにて開催された「まちづくり展」に、都市計画遺産研究会として、パネル「三陸大津波からの復興 -1933-2011→」を出典しました。1933年の三陸津波後の空中写真、その後の復興計画、2011年の三陸大津波前の空中写真、津波後の空中写真を並べただけのものですが、今回の復興にあたっては、歴史的な感覚を持って望むべきだ、というメッセージを込めました。パネルは「三陸海岸都市の都市計画/復興計画史アーカイブ」にアップしてあります。今後、都市計画史研究者として復興にどのようなかたちで貢献できるのか、が問われています。

まちづくり展

まちづくり展での展示のようす

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三陸の都市計画・復興計画史アーカイブ

このたびの巨大地震・津波によって被災され、貴重な生命を失われた数多くの方々に心よりお悔やみを申し上げます。また、避難地で大変厳しい日々を過ごされている方々に心よりお見舞いを申し上げます。

都市計画遺産研究会では、「三陸海岸都市の都市計画・復興計画史アーカイブ」を公開しています。

三陸海岸都市の都市計画・復興計画史アーカイブ
http://www45.atwiki.jp/sanrikuplanning/

今回の震災からの復興において、これまでの復興計画の歴史から何を学ぶことができるか。

いかに甚大な被害を受けようとも決して消え去ることのない都市や地域の文脈に耳を傾けることが必要です。 Where is my ip . ip Apuks

WS「『都市計画遺産』の可能性を探る」報告

2月 25, 2011 by · Leave a Comment
Filed under: イベント, 都市計画遺産研究会 

昨年11月14日の日本都市計画学会学術講演会の際に開催しました公開WS「『都市計画遺産』の可能性を探る」の報告が『都市計画』289号(2011年2月号)に掲載されました(掲載されたものには一部誤植がありましたので、ご注意ください)。以下、全文を転載します。

「都市計画遺産」の可能性を探る

 日時:2010年11月13日(土) 16:00-18:00
会場:名古屋大学東山キャンパス 情報文化学部 2階 C22 教室
主催:都市計画遺産研究会

発表者:中野茂夫(島根大学)、瀬口哲夫(名古屋市立大学)、杉山正大(名古屋都市センター)
進行:浅野純一郎(豊橋技術科学大学)、中島直人(慶應義塾大学)、初田香成(東京大学)

都市計画遺産研究会は、2010年4月以降、委員が順番に「都市計画遺産」候補を発表する形式で、3回の研究会を開催してきた。本ワークショップは、初めての公開研究会という位置付けで、委員以外の方々に都市計画遺産や研究会の活動自体についてのご意見、ご議論を頂く場として企画された。前半で開催地名古屋の都市計画史に造詣の深い二名のパネラーに話題提供を頂いた後、後半では「都市計画遺産」の概念、可能性等に関する議論を、会場の参加者も交えて行った。

まず瀬口氏は、都市計画遺産の条件として、1)目に見える「都市空間・形態」をもつこと、2)「形態・空間」を支える「システム」を持つこと、の二点を指摘し、更に近代建築遺産との比較から、都市計画遺産の特徴は、構想力の包含、社会的要請への対応にあると述べた。以降、名古屋を中心とした具体事例を紹介しつつ、最後に都市計画遺産の活用の方向性として、「計画者への敬意や構想力を培う、スクラップ&ビルドへの警鐘、地域変容と共生する計画論」を提起した。続いて、杉山氏は、都市計画遺産のデーターベースとしての都市計画史という考え方のもと、近世城下町から現代までの名古屋の都市計画史を順を追って紹介した。

後半のディスカッションでは、会場からの積極的な発言もあり、都市計画遺産への理解が大きく深まった。議論の主なテーマは以下の二つであった。

 ●他の遺産との比較から見えてくる都市計画遺産の特徴

土木遺産との相違点は何か、という質問から、議論が開始された。都市計画遺産の場合、変容、改変も視野に入れた「物語」や「時間軸」の導入、評価が必要である、社会的要請が色濃く反映されるのが都市計画遺産だとすると、その要請が変化してしまうことによる負の遺産という問題系がある、といった意見が出された。都市計画遺産とは何かを考えるということは、都市計画とは何かを考えることに他ならない、都市計画は「計画するという行為」、「図面にする行為」、「最後に空間にする」、そして「実現した空間」という一連の行為であり、段階ごとに遺産的評価がある、といった意見によって、都市計画遺産を捉える枠組みが共有された。

 ●都市計画の社会的なプレゼンテーションとしての都市計画遺産

都市計画遺産の選定は、都市計画の社会的なプレゼンテーションとしての意味を持つが、それでは誰に情報発信するのか、どのように価値付けを行うのかといった点が議論された。都市計画史研究が遺産の価値付けを担当することになるが、価値を市民に説明するための能力が必要になってくるだろうとの意見が出された。また、市民にとっての都市計画遺産の価値とは何か、という問いに対しては、多様な空間、場所の提供という考えが参考になるのではないかとの意見もあった。インターネット等での都市計画遺産アーカイヴの構築、多様なエビデンスの発掘などについても議論が交わされた。

 なお、ワークショップ開催に先立ち、都市計画史や都市保全計画に造詣の深い方にアンケート形式で①都市計画遺産の候補となる事例・事物、②都市計画遺産や研究会に対する自由意見を訊ねた。26名の方から頂いた回答を研究会で編集し、参考資料として当日配布した。ご協力を頂いた方に、改めて感謝申し上げます。

(文責:中島直人) my pc ip address eminent domain Bystricke hory

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