SFCのEG(環境デザイン・ガバナンス)の教員、学生を中心として、2011年3月11日の東日本大震災以降の様々な社会状況に対応した支援活動、研究活動を展開する「SFC3.11プロジェクト」が立ち上がり、活動を始めています。その一環として、気仙沼出身の学生の強いイニシアティブのもと、気仙沼市の復興を支援する研究会横断型の「気仙沼復興プロジェクト」が早速動いており、中島や研究会のメンバーの何人かも参加しています。4月中旬には、気仙沼を中心として、陸前高田、大船渡方面を訪れ、被災状況を自分たちの眼で確認してきました。脱成長時代における未曾有の大規模災害からの復興…何をすべきか、私たちにも分からないことばかりですが、とにかく走りながら様々なことを謙虚に学びつつ、何とか被災された方々、地域の生活の再建、産業の恢復、都市の復興のお役に立ちたいと考えています。
おわらが灯る越中八尾と富山都心部再生への道程
9月2日から4日まで、研究会合宿ということで、中島+学生5名で、中島が以前、まちづくりのお手伝いをしていた越中八尾を訪ねました。そう、ちょうど「おわら風の盆」の真っ最中でして、普段は比較的静かな越中八尾の旧町は、全国からの来訪者で溢れかえっておりました。旧町それぞれ自分たちの町(街路空間)を舞台として、おわらを踊り、演奏することを楽しみ、それを多くの人に見せ、楽しませることをも楽しむ地元の方々のポジティヴな姿勢に、今回もまた、魅せられたのでした。また、商工会の方々、西町の方々には宿舎を提供して頂いたり、ごちそうになったりと、大変お世話になりました。有難うございました!
八尾滞在の中日の日中は、富山都心部に足を延ばし、その再生のための様々な取り組み、つまりポートラムやセントラムといった新たな公共交通の導入、昭和初期に生まれた富岩運河の船溜まりを市民のための憩いの場に生まれ変わらせた富岩運河環水公園、総曲輪の中心に新たに生まれたグランドプラザなどに代表される公共空間の再生や創造の現場を見て歩きました。富山市は本当に頑張っています(郊外の大規模商業施設立地規制なども含めて)。ただ、それでも総曲輪の商店街の惨状はどうもまだあまり変わっていないようで、都心部の再生、ないし再創造には、まだまだ時間がかかるということを実感したのと同時に、「商店街の活性化」ではない、現代都市の都心部の将来像胎生が否応なく予感されたわけです。
ということで、いろいろ勉強になりました。
鞆の浦に行ってきました
また、ちょうど7月31日の土曜日には、東京大学の鞆プロジェクトチーム(都市工学専攻、社会基盤学専攻、建築学専攻、社会文化環境学専攻の4専攻の大学院生たちによる有志チームです)が、港沿いの茶屋蔵再生ワークショップを開催しており、地元の子供たちを巻き込んだ棚の羽目板作成を行っていました。こちらにもお邪魔させて頂きました。茶屋蔵の修復を担当する東大OBたちと現役学生たちの頑張りで、とても有意義な催しになっていました。一人一人のひと夏のひと時の記憶が、茶屋蔵の長い時間の中にしっかりと刻まれました。
個人的には鞆に行くのはもう40回目くらいでしょうか。10年以上通い続けていますが、毎回、発見があります。どんなまちも、日々、変化しています。今回も、昨年閉業してしまっていた対山館のリニューアル工事の一環で、道越の古い民家が解体(表だけ保存するようですが)されている最中だったり、沼名前神社参道から御幸方面に抜けていく旧鞆劇場裏手の角の大樹が伐採されてしまっていたり(注意して見るのはしばらくぶりだったので、もうだいぶ前のことかも)、しかし一方で大田家住宅は相変わらず進化を遂げていて、皿山の登り窯の調査も素晴らしい成果が出ていたりと、とにかくまちがそのまちなりの速度で時間を重ねていっています。その様子に、いつも刺激を受けてばかりなのです。
松居さん、有難うございました。東大の鞆プロジェクトチーム、お疲れ様でした(9月25日、26日には地元の方々とともに鞆の魅力を発信するイベント「ヨルトモ」開催ですね)。
まち訪問サブゼミ 真壁町(茨城県)を訪ねました
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されたばかりの茨城県桜川市の真壁町を訪ねました。江戸期から継承されてきた在郷町ならではの余裕のある密度感を持った町割りと、100件以上にものぼる登録文化財の歴史的建造物が、私達を迎えてくれました。じっくりとまちあるきをした後、真壁庁舎にて突撃ヒアリングも実施し(文化財担当の寺崎様、有難うございました)、筑波学園都市のセンター地区に立ち寄り、豪雨を降らす鼠色の雲と競争しながら帰ったのでした。
空間体験 鎌倉から辻堂海浜公園まで
梅雨真っ最中の日曜日、研究会B(2)の各班の分析対象地である鎌倉-湘南海岸公園(片瀬江ノ島-辻堂海浜公園往復)-江ノ島を訪ねました。江ノ電の江ノ島駅前で借りたレンタサイクルで颯爽と湘南海岸を駆け抜けたつもりですが・・・結構、疲れました。オープンスペースとしてのスケールの大きさ、アクティビティの多様さ、そして独特のこの地域のライフスタイル、ここに湘南アーバニズムの一つの鍵があるようです。江ノ島では、生シラス丼がなく、少々、残念でした。
Website開設しました。
Planning & Urbanism
都市を通じて表現される人類の味が
大らかでなつかしい
2010年4月開設の慶応義塾大学・中島直人研究室のwebsiteです。
中島直人の個人websiteはこちらにもあります。
どうぞ、よろしくお願い致します。