成熟社会 都市ストックの再編
3月 5th, 2012

大阪の防災建築街区の視察

泉佐野駅前。両側に端正な表情の防災建築街区が並ぶ。

 

和泉府中の防災建築街区、二階の緑がかったタイルが美しい。なお、ここの「ときめき広場」は必見。

 

小阪の防災建築街区の中庭。銀行が移転し人の流れが失われた後は、商店街の通りにも面している店舗はすべて中庭側に対しては閉じてしまった。一階では唯一、奥に見えるお好み焼き屋が営業を続けている。

建築学会でやっている前現代研究委員会の研究会を大阪で開催したついでに、都市計画遺産班の河本君(学部3年)と二人で、1960年代から1970年代にかけて施行された代表的な防災建築街区の視察を行いました。今回は、近鉄線の河内小阪駅前(サンロード小阪)、阪和線の和泉府中駅前(ロードイン和泉他)、そして南海線の泉佐野駅前(駅上名店街他)の3つの駅前の、何れもRIAが設計を手がけた防災建築街区を半日でざざっと回りました。系譜の逆順に見てまわったのですが、計画当時に思い描いていた表と裏の役割分担、建物内通路や広場的空間の構想と現状とのギャップに、考えさせられるところがありました。個人的には、人々が集い、交歓する場に対するナイーヴだけども素直な当時の思いに心を惹かれているわけです。なお、最後、小阪の防災建築街区のひとつのポイントである中庭では、一軒だけお店がまだ頑張っていて、お昼をそのお好み焼き屋で食したのですが、店内の壁には、お店が紹介された新聞記事の切り抜きが自慢げに貼ってありました。日付は昭和62年。もはやこれは老舗の証明に近い・・・とても美味しかったですが。

by naoto.nakajima | Posted in 391街区 都市計画遺産, プロジェクト, 都市探訪 | 大阪の防災建築街区の視察 はコメントを受け付けていません |

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